誰のためのデジタル放送か? 後編 「著作権保護」は既得権益を守るための便利な口実

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070423/123412/?P=1

著作権」は新規参入を拒むための便利な口実

  • NBO 著作権の延長の目的は、仲介者である映画会社の利益を守ることにしかならないということですか。
  • 池田 その通りです。そして、コピーワンスに関しても同じような構造が透けて見えてきます。デジタル番組のコピーを制限することで守られるのは、テレビ局や映画会社の利益であって、テレビ番組を実際に作ったプロダクションなんかにはお金は行きっこない。「発掘!あるある大事典II」の騒ぎで僕がびっくりしたのは、番組制作費3200万円のうち、孫請けのところには860万円しか支払われていなかったという事実です。大半のお金は放送局が中間搾取していて、現場のクリエーターには回っていなかった。コピーワンスが守ろうとしているのは、現場の著作者の権利ではなくて放送局の“搾取権”なんです。(編集部注:「番組制作費3200万円のうち、下請け、孫請けのところには860万円しか支払われていなかった」とあったところを、「番組制作費3200万円のうち、孫請けのところには860万円しか支払われていなかった」と修正しました)